企画展のご案内

第1回企画展 岩内と文藝 その1 夏目漱石在籍120周年

夏目漱石と三井物産岩雄登硫黄鉱山そして岩内の俳句展

●期間

平成24年4月24日(火)〜6月7日(木)

●企画展の内容

今年は夏目漱石が1892年(明治25年)に岩内に転籍してから120周年になります。北海道転籍の理由は、現在では徴兵逃れというのが有力説になっています。しかし、それがなぜ岩内であるかはあまり知られていません。そこで、その理由を関係資料・写真を使って紹介します。
また、漱石は正岡子規と交流があり、その影響を受けて俳句の造詣も深く、たくさんの句を残しています。岩内は江戸時代末から俳句が盛んであり、明治期の勝峰錦風、昭和期の泉天郎は、同時期の日本俳壇の中でも一定の位置を占めています。更に正岡子規の高弟、河東碧梧桐の北海道における句作同人3名は、全て岩内人です。それ故か、碧梧桐は岩内を訪れた際、「岩内は私にとってオアシスでなければならない」と述べています。
企画展は、これらのことを分かりやすく紹介しています。

第2回企画展 日本最初のアスパラガス栽培90周年

下田喜久三と日本ボーイスカウト創始者下田豊松兄弟展

●期間

平成24年6月16日(土)〜7月22日(日)

●企画展の内容

岩内が日本のアスパラガス発祥地であることは、広く知られています。しかし、それを成し遂げた人が、下田喜久三博士であることは意外と知られていません。博士は岩内に缶詰工場を建設し主に製品を米国に輸出してその品質は高評価を受けています。さらに、かつては、健康増進のために学校で子供たちが服用した肝油ビタミン剤も、博士の発明によるものです。
また、兄の豊松は日本ボーイスカウト創始者でもあります。本企画展はこの偉大なる兄弟の業績を紹介します。

●期間中のイベント

アスパラ祭り 6月17日(日) 午前11時より
ホワイトアスパラの販売・こどもゲームコーナー・飲食コーナー等
国産最古のオルガンと合唱団コールカリヨンの演奏会を計画中

第3回企画展 岩内線開通100周年

岩内線と幻の西海岸鉄道展

●期間

平成24年7月31日(火)〜9月9日(日)

●企画展の内容

岩内線が大正元年11月に開通して100周年になります。残念ながら昭和60年に75年間の歴史を閉じますが、この岩内線の開通とそれ以後の西海岸鉄道敷設に係る関係者の努力は、まさに岩内魂(進取の気質と不撓不屈の精神)を体現しています。
また、鉄道敷設の前段として1905年(明治38年)、北海道では函館に次いで2番目の馬車鉄道を、現在のJR北海道の小沢駅まで開通させます。本企画展では、これらの先人の血のにじむような努力の跡を紹介します。

●期間中のイベント

ホップ収穫祭・エネルギー祭り 9月2日(日)
西海岸鉄道着工式・岩内線廃線の記録映画の上映 日時未定

第4回企画展 岩内と文藝 その2 有島武郎来町90周年と飢餓海峡誕生50周年

有島武郎と白水会、そして飢餓海峡展

●期間

平成24年9月15日(土)〜11月11日(日)

●企画展の内容

「岩内という町には独特な文化があって他とは違う。」と言う人がおります。確かに小さな町に郷土館と二つの美術館があり、アマチュア演劇の活動が半世紀以上続いているのは珍しいと思います。
このような岩内の近代文化の基礎を築いたのは、有島武郎研究会「白水会」の存在が大きく影響しています。本企画展は、この有島と白水会の関係、そして白水会の活動を資料や写真をもとに紹介し、独特の雰囲気を持つ「岩内文化」を紹介します。
また、作家水上勉は昭和36年9月、「文藝春秋社文化講演会」で岩内を訪れます。水上は雷電海岸の岩上に設けられた歓迎の席で、3,300戸を焼き、35名の死者を出した岩内大火や、それが死者1100人以上を出した青函連絡船「洞爺丸」海難事故と同じ日であることを初めて知ります。これが契機となって社会派推理小説の名作「飢餓海峡」が誕生します。
小説は映画化され岩内でもロケが行なわれ、やがては岩内市民劇場による水上の故郷おおい町での演劇公演にまで発展していきます。これは、白水会が基礎を築いた岩内文化の大きな流れの一つの結実でもあります。本企画展では、これらのことを紹介します。

●期間中のイベント

岩内市民劇場「飢餓海峡」公演ビデオ上映 日時未定
「雷電海岸の孤寂」ビデオ上映 日時未定